葬儀の際、髪を整えるために使用するヘア小物は、その選び方1つでマナーの理解度が問われると言っても過言ではありません。弔事における小物の鉄則は「黒色」「無光沢」「シンプル」の3点です。まず、最も頻繁に使用するヘアゴムですが、これは飾りのない黒の細ゴムを選びます。茶色や紺色も避けるのが無難で、自分の髪色に近い黒色を選ぶのが基本です。100円ショップなどで売られている大容量のゴムで構いませんが、途中で切れてしまうと困るため、新品に近い丈夫なものを使用しましょう。次にピンについてですが、アメピンもUピンも光を反射しないマットな質感の黒色が理想的です。最近はゴールドやシルバーのピンをアクセントにするヘアスタイルが流行していますが、葬儀では厳禁です。ピンが見えてしまうと「カジュアルすぎる」と判断されることもあるため、できるだけ髪の内側に隠す技術が必要です。シニヨンネットを使用する場合は、網目が細かく、自身の髪色に馴染む黒やダークブラウンを選びます。ネットがついたバレッタも便利ですが、バレッタ部分にラインストーンや金色の金具、サテンのような光沢のあるリボンがついているものは避けなければなりません。布製の素材であっても、一越縮緬やジョーゼットのような、光を吸い込むマットな質感のものを選びます。大きなリボンがついたものは「可愛らしさ」を演出してしまうため、控えめな大きさのものに留めます。カチューシャを使用したいという方も稀にいますが、これはファッション性が高いため、葬儀では基本的に使用しません。例外として、どうしても前髪が落ちてくる場合などに、非常に細く目立たない黒のマットなものを使用することもありますが、基本はピンで対応するのがベストです。また、シュシュについても、ボリュームが出て華やかになってしまうため、弔事では不向きとされています。小物はあくまでも髪を固定するための道具であり、装飾品ではないという認識を持つことが大切です。最近は弔事専用のヘア小物セットも市販されており、1つ持っておくと急な際にも安心です。小物の1つひとつにまで気を配ることは、故人への細やかな配慮となり、あなたの知的な立ち居振る舞いを支えてくれるでしょう。
葬儀のまとめ髪で使うヘア小物の選び方