腰まであるようなロングヘアの方は、そのボリュームゆえにまとめ髪が重たくなったり、派手に見えたりしがちです。ロングヘアを葬儀の場で品良く見せるためには、いかにコンパクトに、そして重心を低くまとめるかが鍵となります。まず、髪の量が多い場合は、一度にまとめようとせず、髪を上下2段に分けて結ぶ方法が有効です。下段をまず低い位置で結び、その上から上段の髪を被せるようにして1つにまとめることで、結び目が緩みにくく、シルエットもスッキリと収まります。ロングヘアの場合、ポニーテールにすると毛先が長く揺れてしまい、焼香の際などに不便であるだけでなく、華やかさが勝ってしまうため、必ずシニヨン(お団子)にする必要があります。お団子を作る際は、三つ編みにしてから巻き付けると、崩れにくくボリュームも抑えられます。ただし、三つ編みの網目がはっきりと見えすぎるとカジュアルになるため、上からネットを被せるか、表面を滑らかに整える工夫が必要です。ネットを使用する場合は、特大サイズではなく、自分の毛量にぴったりのものを選び、余ったネットはピンで内側に隠します。また、ロングヘアの方がシニヨンを作ると、どうしても後頭部が大きく膨らんでしまいます。これを防ぐには、毛束をいくつかに分けて、平たく潰すようにピンで留めていく「フラットシニヨン」という技術が役立ちます。これにより、横から見たときも絶壁にならず、かつ控えめな美しさを保つことができます。ロングヘアは手入れが行き届いていないとパサつきが非常に目立つため、事前のブラッシングを念入りに行い、ヘアオイルで毛先まで潤いを与えておくことも大切です。ただし、重たくなりすぎないようバランスを考えましょう。ロングヘアを完璧にまとめ上げるには時間と手間がかかりますが、その分、完成した姿には独特の品格が宿ります。長い髪を慈しむように丁寧にまとめ、故人との最後の時間にふさわしい静かな佇まいを演出してください。その手間暇こそが、故人への惜別の情として周囲に伝わるのです。
ロングヘアを品良く見せる葬儀のまとめ髪術