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葬儀の寄せ書き!海外の習慣と日本の融合
故人を偲び、感謝の気持ちを伝える方法は、世界中で様々です。日本では近年、葬儀で「寄せ書き」を行うことが増えてきましたが、これは欧米の「コンデロンス・ブック(Condolence Book)」や「メモリアル・ブック(Memorial Book)」といった習慣に影響を受けている側面も大きいと言われています。今回は、海外の追悼の習慣と日本の寄せ書き文化がどのように融合し、現代の葬儀に新たな価値をもたらしているのかについて考察します。この考察が、多様な文化背景を持つ人々が故人を偲ぶ上で、寄せ書きがどのような役割を果たすかを理解する一助となれば幸いです。海外、特に欧米諸国では、故人を追悼する場で、参列者がメッセージを書き残す「コンデロンス・ブック」や「メモリアル・ブック」が古くから存在します。これは、参列者が故人への追悼の言葉や遺族への慰めのメッセージを書き記し、後で遺族が読み返すことで故人を偲び、悲しみを乗り越えるための心の支えとするものです。これらのブックは、多くの場合、装丁が美しく、故人の名前や生年月日が記され、大切な記念品として長く保管されます。メッセージの内容も、故人との具体的な思い出や、故人が遺族の心に残した影響、感謝の言葉などが自由に綴られます。この習慣は、故人の生きた証を形として残し、遺族が故人の存在を忘れないようにするという点で、日本の寄せ書きと共通の目的を持っています。日本における寄せ書きは、このような海外の習慣を取り入れつつも、日本独自の文化や感性と融合し、独自の発展を遂げてきました。日本の寄せ書きの特徴は、単にメッセージを書き残すだけでなく、時に故人の写真の周りにメッセージを書き込んだり、色紙や模造紙に自由にイラストを添えたりするなど、より視覚的で創造的な表現が加えられる点にあります。これは、日本の美術や工芸、あるいは寄せ書きや色紙を贈る文化が根付いていることと無関係ではないでしょう。また、メッセージの内容も、故人とのユーモラスな思い出や、故人が生前よく使っていた言葉などを引用するなど、故人の人柄をより鮮やかに偲ばせるような表現が用いられることが多いです。この日本独自の融合は、葬儀の場を単なる悲しみの場ではなく、故人の人生を祝福し、その思い出を温かく分かち合う場へと昇華させています。
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お悔やみで使ってはいけない言葉
葬儀の場では、良かれと思って口にした言葉が、意図せずご遺族を傷つけてしまうことがあります。特に、不幸が重なることや、死を直接的に連想させる言葉は「忌み言葉」として、古くから避けられてきました。これらの言葉を知っておくことは、お悔やみの言葉を述べる上での最低限のマナーです。まず、最も注意すべきなのが「重ね言葉」です。「くれぐれも」「たびたび」「ますます」「重ね重ね」「いよいよ」といった言葉は、不幸が繰り返されることを連想させるため、弔事では使いません。例えば、「くれぐれもご無理なさらないでください」と言いたくなった場合は、「どうぞご無理なさらないでください」と言い換える配慮が必要です。次に、死を直接的に表現する言葉も避けるべきです。「死亡」や「死去」は「ご逝去」、「生きていた頃」は「ご生前」や「お元気でいらした頃」といった、より丁寧で柔らかな表現に言い換えます。また、「消える」「浮かばれない」といった不吉な言葉もNGです。仏教用語である「成仏」や「冥福」は、仏式以外の葬儀では使わないのが基本です。言葉だけでなく、話題にも注意が必要です。故人の死因を尋ねることは、最も失礼な行為の一つです。ご遺族にとって、その辛い事実を何度も語ることは、心の傷を深くえぐる行為に他なりません。たとえ親しい間柄であっても、相手から話してこない限り、こちらからその話題に触れるべきではありません。そして、「頑張って」「元気を出して」といった安易な励ましの言葉も、かえってご遺族を追い詰めてしまうことがあります。悲しむ時間や権利を奪うような言葉ではなく、ただ静かに寄り添う姿勢が求められます。言葉は、時に刃物にもなります。葬儀の場では、いつも以上に言葉選びに慎重になり、相手の心を思いやることが大切です。